AdSense広告の制限を受けたらどうすれば?受けないための対策も紹介

アドセンス広告で収益化を進めていく上で、

広告掲載の制限
確認クリック

はできる限り避けたいリスクです。(※確認クリックとは、(広告を2回クリックしないと広告ページへ飛ばない制裁。CTRが下がり、収益性が悪化する)

Googleの利益の7割以上は広告と言われていますので、一番のお客さんは「広告主」なんですね。

つまり無効なクリック・無効なインプレッションはGoogleの大切なお客様のお金と時間を奪う行為

その問題を放置して対策しないメディアに対しては、厳しい措置を取ってきます。

アカウントBAN
手動ペナルティ
広告制限
確認クリック
CPC低下(不正に使われた広告費を抑制するため)
収益見積もりから不正クリック分をマイナス

しかも、

やっとのことでアドセンス審査に受かったぞ!

記事がバズったーー!収益ウマウマ!

というようなタイミングで、

「あなたのサイトで広告表示を制限しました」

こんな嫌がらせみたいなことをしてくるので、もう最悪以上の何物でもないわけです。。。

そこで!

このページでは、不正クリック被害によるそのような事態をなるべく回避するための予防策と、万が一AdSenseで広告制限を受けてしまったときの対応方法について解説します。

ちなみに信憑性について。

過去、僕のクライアントを振り返ると、

広告制限を受けてしまった
手動ペナルティを受けてしまった
アカウントBANされた

という方は少なからずいて、いずれの場合も無効・不正なクリックに悩まされていました。でも正しい方法で改善を模索し続けた結果、広告制限を解除してその後成果を伸ばしていった実例がいくつもあります。

広告クリックを受けてもその後収益が伸びていったケース
確認クリックが10日で解除されたケース
この方はその後月収96万円まで伸び、その後300万円弱でサイト売却に成功

確実に大丈夫!というわけではありませんが、「これさえ読めばネットで検索する必要ないレベル」まで作り込んだつもり。だからある程度信憑性は高いんじゃないかな〜と考えています。

お役に立てれば嬉しいです。

Content

なぜ、広告が制限されてしまったのか?

結論から言うと、アドセンス広告が制限されてしまう理由は、1つではなく複数あります。

  1. 広告のプレースメント違反=誤クリックを招く広告配置をしているサイト
  2. 無効なクリックとインプレッション=価値のないクリック・広告表示が発生しているサイト
  3. トラフィック ソース=不審な、あるいはGoogleにとって価値の低いユーザーが多いサイト
  4. 低品質なコンテンツ=コンテンツの品質や独自性が低いサイト
  5. 技術的な問題=AdSense広告が正しく掲載されていないサイト

これらのどれか一つに当てはまってしまうと、広告制限を受けるリスクが高まってしまいます。

よく、

不正クリックは悪意ある第三者のAdSense狩りだ!

という情報を散見しますが、その考え方は誤りです。

確かにその要因もあるとは思うけど、それ以外にも確認しなきゃいけないことってたくさんあるよねって話です。自分にも非があるかもしれないのに、「俺は間違ってない!アドセンス狩り許さん!」な考えは原因の発覚と対応を見誤らせ、より悪い方向に進んでいってしまうかもしれません。

よって運営者がすべきことは、AdSenseプログラムのポリシーをしっかり理解することはもちろん、日頃から高品質なコンテンツを作る、紛らわしい広告配置にしない、不審なクリック・ユーザーを呼び込まないための意識と創意工夫に注力することで、

「広告制限が起こりにくいサイト」

を目指していくべきだと僕は思うのです。

病気や怪我と同じように、対症療法よりも「予防が大切」ということですね。

公式のポリシー確認しなさすぎ問題

AdSenseで稼ぎたい!と意気込む人は多いですが、プログラムポリシーについては「なんとなく理解」で終わってしまっている人が多いように感じます。それでは交通ルールを知らずに車を運転するようなものです。

以下は、AdSenseのプログラムポリシーの序文に書かれている一文です。

すべてのパブリッシャー様には、Google パブリッシャー向けポリシーおよび以下のポリシーを遵守していただく必要がありますので、よくお読みください。Google が許可しないポリシー違反があった場合、Google はサイトへの広告配信を停止したり、AdSense アカウントを無効にしたりする権利をいつでも行使できます。アカウントが無効になると、AdSense プログラムにはご参加いただけなくなります。

AdSenseプログラムポリシー

はっきりと、「ルール守らないと、やっちまうぞ?」と断言していますね。

というわけで、

まずご自身の目でGoogleの公式ルールであるAdSenseプログラムポリシーを熟読してください。話はそれからです。

初心者がアドセンスポリシーを理解するためにやりがちな落とし穴

ポリシーについて解説しているWEBサイトはたくさんありますが、必ず「公式ページ」を確認してください。

理由は2つあります。

【1つ目の理由】
他人の解釈に任せすぎると誤った判断を招く可能性があるからです。もしかしたらそのWEBページの理解が間違っている可能性だってありますし、上位表示を狙って奇をてらった表現、極論に終止しているページもゼロではありません。

サイトの最終責任者はあなたです。他人の意見を鵜呑みにし過ぎず、自分の頭で理解する努力も大切です。

【2つ目の理由】
AdSenseのポリシーは常に更新されるからです。古い情報は時として役に立ちません。

例えば2022年3月に起きたロシアウクライナ紛争に関するトピックでも、初期の頃は個人メディアでも収益化が可能でしたが、途中から「紛争問題は収益化の対象外とする」というポリシーが書き加えられています。貴重な時間を徒労に終わらせないためにも注意が必要です。


ネットの二次情報にも有益なものはたくさんありますが、せっかく1次ソースにアクセスできるのであれば原本を読みに行くのが最も確実で正しいアクションです。

参考:AdSenseプログラムポリシー

不正なクリック、で広告制限を受けやすいサイト

色々な事例を見てきて、広告制限が起こりやすい条件は、

アドセンス審査通過直後のサイト
最近トラフィックが急増したサイト

に比較的集中しているな、と感じます。

思うに、不正クリックは僕らが思っている以上に検索結果と広告の世界に侵食していて、特に2022年中頃以降、広告制限やアカウントBAN事例が増え、爆発的に増加傾向にあると感じます。

これを書いている少し前、6/25にも、世界中でAdSenseの広告制限が増えたとTwitterで話題になっていたので、何かしらの取り締まり強化があったか、不正クリック攻撃が増加したなどの背景が考えられそうです。

つまり、アドセンスブログは日常的に不正クリックの攻撃に晒されていると考えても考えすぎではありません。

アドセンス審査通過後のサイトが広告制限を受けやすい理由」としては、

サイトの運営実績が少ない
サイトのコンテンツ品質が低い
無効なクリック分を相殺する収益の分母が少ない
知らぬ間に自己クリック・自己インプレッションをやってしまっていた

が考えられます。

もう一つ、「最近トラフィックが急増したサイト」については、

普段よりも急激に増えたトラフィックの中に、無効なクリックが大量に混じっていた
SNS経由でもアクセスが伸びた場合、低品質なトラフィックと見なされた
実は結構前から無効クリックの問題を抱えていたが、気付かず対処も連絡もしていなかった
トラフィックは伸びたが、広告プレースメントに課題がある

などが要因になっているのではないかと考えられます。

サイトの規模は異なりますが、いずれにしても重要なのは無効なクリックが発生していることを認識し、対策をしているか?という運営者の判断力や姿勢・意識を問われているということ。

だけに、AdSenseのクリック状況は毎日チェックして以上がないかを把握しておくことに務めることで、広告制限のリスクを減らせる可能性は高くなるはずです。

※注 1〜2回の自己クリックであればGoogleも誤クリックと判定し見逃してくれます。ただ毎日記事書いて広告を見る、とかは不審に思われる可能性がありますのでご注意を。

自己クリックや自己インプレッションをしない

自己クリックや自己インプレッションはポリシーで禁止されています。

AdSense広告は、クリックされた場合だけではなく、「表示されただけ」でもインプレッション収益が発生しています。つまり自分でクリックすることはもちろん、自分で広告を見過ぎてもペナルティを受ける可能性があります。

自己クリック=自分で広告をクリックしてしまう
自己インプレッション=自分で広告を表示させてしまう

クリックについては大体予想はつくけど、「見るのもだめ」ってことを知らない人は結構多いです。これはPCでもスマートフォンからどちらでもIPで特定されるので気をつけましょう。

そうは言っても、

広告、きちんと表示されてる??

を確認する作業はどうしても必要ですよね。

で、

「どのくらい表示させてしまったらだめなのか?」という基準については、残念ながらGoogleは公表していないのでわからないんです。各人で判断するしかありません。

ご自身のサイトに表示された広告を誤ってクリックした場合、どうなりますか?

パブリッシャー様がご自身の広告を故意にクリックすることは許可されませんが、誤ってクリックするケースは十分に考えられます。このような場合に Google まで特別にご連絡いただく必要はありません。有効と見なされたすべてのクリックとインプレッションに対する収益は、アカウントに適切に配分されておりますのでご安心ください。

GoogleAdSenseヘルプ

常識的に考えて、広告がきちんと表示されているかを確認するのは、1~2回やれば十分だと思いますので、必要以上に広告を表示させないよう気をつけてください。

たまに見え方を確認するくらいならOK

一日に何回も広告を見る、記事チェックのときに毎日のように表示させてしまうのはダメ

なお、同一IPからのクリックやインプレッションが不自然に多すぎてもいけません。(応援クリック)

例えば知人や家族、SNSのフォロワーなんかに、

ブログ始めたよ!みんな見に来てね!

と宣伝し、彼らが頻繁にサイトを訪れインプレッションやクリックを発生させた場合もペナルティリスクがありますので、あまり身内にアピールするのも考えものですね。

すぐに導入できる、自分で広告を表示させない2つのツール

自分のブラウザにアドセンス広告を表示させない方法はいくつかありますが、簡単な方法を2つ紹介します。

PCで広告を非表示にする『uBlock Origin』

GoogleChromeブラウザには広告を表示させないアドブロッカーのアドオン(プラグイン)がいくつかあります。

その中でも『uBlock Origin』はメモリの消費量もそこまで多くなく、手軽に使えるのでオススメです。

参考:uBlock Originのアドオンページ

スマートフォンで広告を非表示にするブラウザ『Brave』

Braveは広告ブロッカーを標準搭載したブラウザです。これなら自分のサイトを見ても広告が表示されません。

また、ブラウザとしてはGoogleの検索エンジンをベースにしているのでそこそこ使いやすいです。

参考:BraveブラウザのDLページへ

余談として、youtubeの広告も表示されなくなりますので、動画サイトにハマらないよう気をつけましょう笑

スマホにもアドブロッカーアプリはいくつかありますが、実際に使ってみて手間が多かったり、効果が微妙だったのであまりおすすめできるものはありませんでした。

広告プレースメントの問題を解決する

広告の配置と「クリックできる要素」の距離が近すぎると、ポリシー違反とみなされる場合があります。

広告のプレースメント(配置)に関するGoogleのポリシーは、以下のページと動画を参考にしてください。

参考:広告のプレースメントに関するポリシー

どれくらい距離を取れば良いの?という質問もあるかと思いますが、「ユーザーから見て紛らわしいかどうか」としか記載はなく、明確に◯行とか◯cmとかの基準はありません。

たとえ意図していなくてもレイアウトが原因で偶発的なクリックが発生してしまったサイト運営者様には、違反通知が送信される場合があります。

引用:広告のプレースメントに関するポリシー より

「自分が読者だったら」を想定しながら、紛らわしくない広告配置を模索していきましょう。

広告配置良い例とダメな例

以下に「ダメそうな広告配置の例」をご紹介します。

【クリックできる要素と広告が近すぎる事例】

参考記事:上位表示しやすい記事タイトルのパターンと文字数の正解例

これだと、テキストリンクと広告がかなり近い距離に配置されていますよね。「クリックできる要素が近すぎます」とポリシー違反を受けてしまうかもしれません。

以下のように配置を改善してみてください。

参考記事:上位表示しやすい記事タイトルのパターンと文字数の正解例

スポンサーリンク

こちらは、テキストリンクの後ろに改段落(shift+enter)を2つ挟んだ上で、広告に「スポンサーリンク」のラベルを貼って手動で広告を埋め込んだ場合のイメージです。

これくらい距離を設ければ、誤クリックは起こりにくくなり、GoogleのAIも納得してくれるんじゃないかと思います。

クリックできる要素は実はこんなにある

クリックできる要素については内部リンクの他にもたくさんあります。

クリックできる要素の例

  • 関連記事リンク(テキスト、ブログカード)
  • 外部への発リンク
  • 「目次に戻る」などのページ内リンク
  • クリックして拡大ポップアップする画像
  • 動画の埋め込み
  • Twitterやインスタグラムのコンテンツ内リンク    …etc

埋め込む際は、近くに広告タグを記述しないよう気をつけましょう。

たまに「ブログカードなら大丈夫」という人がいますが、

「クリックできる要素が近いかどうか」

なので、ブログカードだから大丈夫ということはありません。紛らわしければOUTです。

Twitterやインスタなどを埋め込む際のプレースメント注意事項

Twitterやインスタ、youtubeの動画に関しても、「埋め込みの近くに手動で広告タグを埋め込む場合」は、広告との距離に配慮しましょう。

※なお、自動広告についてはおそらくAIは距離を判断して埋め込むはずなので気にしなくても良いと思います。

その場合の方法は、

「投稿をスクショ+アップロード+キャプションで引用元記載」

が良さそうです。

例えば以下のようなことです。

引用:https://twitter.com/Resuming_life/status/1589120409492164609


ここにはクリックできる要素はありませんので、プレースメントポリシーを遵守できますね。

確実に手間ではありますが、紛らわしい広告配置で誤クリックを誘発しないよう注意を払っていきましょう。

「スポンサーリンク」表記でマージンを確保するのも有効

「スポンサーリンク」の記載は広告の紛らわしさを解消する上で有効な施策です。

なおGoogleの規定によると、

  • 広告
  • スポンサーリンク

の2パターン以外の表記は認められていません(sponsor linkやスポンサードリンクはダメ)。

AdSense の広告ユニットには、「広告」と「スポンサーリンク」のいずれかのラベルを表示できます。他の種類のラベルは、現時点では許可されません。

https://support.google.com/adsense/answer/6082851?hl=ja&sjid=8933787196605493337-AP

自分のページを確認してみて、あまりにも距離が近そうな場合はスペースを空ける、スポンサーリンクを記載するなどして広告とクリックできる要素を離してください。

【メモ】

スポンサーリンクをSWELLで表示させるには、広告タグの前に

<center>スポンサーリンク</center>

と記述しておけば表示されますよ。

また、記載方法は使っているWordPressテーマによって異なります。あなたが使用しているテーマでスポンサーリンクの記述方法を調べてみてくださいね。

おまけ:内部リンクと広告のプレースメントを改善しSEO効果も高めるアイデア

関連記事リンクをページ内に配置することはユーザーにとって価値のあることです。また、ページの信頼性を高め、サイトのエンゲージメント向上も期待できます。

そこで、広告のプレースメントポリシーを回避しつつ、SEO効果もUPする内部リンクと広告の配置のアイデアを紹介します。

以下は、ブログ初心者がやりがちな事例です。

関連記事:【見本つき】内部リンクを貼る際は「文脈」が大事!SEOで評価されるリンク対策
関連記事:外部リンクは多すぎてもペナルティ対象?正しい発リンクの考え方を解説

これはこれで目的は果たしているかも知れませんが、広告との距離が近すぎます。

何より「なぜ関連記事を読まねばならないのか?」の必要性が曖昧で、関連記事をクリックする動機が弱いです。

では、以下のように改善してみるとどうでしょうか?

▶内部リンクについてもっと詳しく知りたい方は以下の記事がお役に立てそうです。
関連記事:【見本つき】内部リンクを貼る際は「文脈」が大事!SEOで評価されるリンク対策

▶外部リンクもやり方を間違えるとペナルティ対象って知ってました?
関連記事:外部リンクは多すぎてもペナルティ対象?正しい発リンクの考え方を解説


どちらもSEOにおける重要部分なので、しっかり理解してライバルに差をつけていきましょう。

いかがでしょうか。

しっかり前後の文脈を用意してあげたほうがリンクをクリックする「必要性」が生まれますし、文章を挟むことで誤クリックも防げます。

お試しを!

不正クリックBotによる攻撃を対策する

あまりイメージが湧かないかもしれませんが、インターネットの世界では、

広告を出向した広告主の利益に打撃を与えてやろう

と悪意ある企てを行う人がいるそうです。(見たことないけど)

そいつらが、無効クリックや無効なインプレッションを狙って広告主の予算を浪費させているわけです。ブログメディアはその巻き添えを食っているのが実態ではないかと睨んでいます。

これら不正な広告への攻撃・広告詐欺はアドフラウド、と呼ばれることもあります。

※アドフラウドについて理解を深めたい場合は、以下のページで詳しく書かれていましたので、そちらをご覧になってください。

参考:不正広告「アドフラウド」とは?見抜き方と騙されないための対策を徹底解説!(外部サイトへ飛びます)


不正クリックBotによる攻撃はあまりにも数が多く完全に防ぐことはできませんが、いくつかの対策を講じることでリスクを軽減することができます。

1.リサーチアルチザンProなどの解析ツールを導入し不審なIPアドレスをブロックする
2.Googleに無効なクリックを報告する
3.SNS拡散をなるべく避ける

なお、不正クリックはかつてGoogleアナリティクスでも不正なクリックの地点・地域特定ができました。

しかし2023年7/1現在、GA4に切り替わったタイミングではまだ「AdSense広告のクリック分析」は実装されていません。

いずれ実装されるとは思いますが、それまでは外部ツールに頼るしかないです。(はよして)

どこからが不正クリック?対策の基準

で、どこからが不正クリックで、どこまでがOKなの?

これ、気になりますよね。

残念ながらこちらもGoogleによって明確に「◯%から不正クリック」という数値は明らかにされていません。

広告制限を受けたと相談をいただく方のデータを拝見すると、大抵ページCTRが20%を超えているケースが多いです。

ページCTRが20%以上の場合は不正クリックの可能性が極めて高い

AdSenseの用語解説ページにおけるページCTRの説明には、

ページ CTR
ページのクリック率(CTR)は、広告のクリック数をページビュー数で割った値です。

ページ CTR = クリック数 / ページビュー数

たとえば、250 回のページビューで、クリックが 2 回発生した場合、ページ CTR は 0.8% となります(2/250 = 0.8 %)。

https://support.google.com/adsense/answer/112026?hl=ja

と書かれていましたので、おそらくページCTRの数字は本来は0.8%〜大きく見積もっても2%くらいが目安なんじゃないかと思います。

ちなみに、WEBで「ページCTR 目安 どのくらい」と検索しても、大体1〜3%くらいが目安と書かれている事が多いんですけど、

テストサイトのAdSenseカスタムレポート

ページCTRは最低でも10.65%、最高だと17.11%。ネット記事に書いてある数値とは明らかに乖離していることがわかります。

これやばい数字なんじゃね?って不安になってきますが、とりあえず広告制限は受けてませんし、収益も発生しています。

ちなみに、2022年1月のデータでは、3〜5%程度でした。明らかに最近のページCTRが高くなっていることがわかりますね。

おそらくですが、広告制限は受けていなくても、不正クリック分の損失をCPCを低下させることで調整している可能性は考えられます。なので、

・単価が低すぎる
・収益が減額された

などのケースにおいても、不正クリック対策は必要だと言えます。

参考記事:「収益が減額されたのはどうしてですか?」に対するGoogleの回答

CTR?ページCTR?用語の意味が知りたい方はこちらをクリック

◯ページCTR
広告のクリック数をページビュー数で割った値。100PVに対しクリック数が10回発生した場合、ページCTRは10%

◯CTR
広告のクリック数をその広告の表示回数で割った値。広告が100回表示されて、クリックされた回数が10回だったら、CTRは10%となる。

◯ページCTRとCTR不正クリックを見分けるにはどっちを見れば良い?

個人的には、ページCTRで見るのがわかりやすいのではないかと思っています。理由は、CTRだと大抵1〜3%の間で数字の振れ幅が少なく、異変に気付きにくいと感じませんか?

1.01%→2.02%
8%→16%


どっちも数字を2倍にしただけですが、「おや?」と思うのは後者だと思うんですよね。

数字が大きい方が、より顕著に異変に気づきやすい。だからページCTRは日々チェックしておくことをオススメします。



では次に、それらの不正クリックを少しでも排除するために有効なツールを紹介します。

リサーチアルチザン=不審なクリックをするIPをブロックするツール

リサーチアルチザンPROは、不正なクリックを検出し、そのIPをブロックする機能を持ったツールです。

参考:リサーチアルチザンPRO公式サイト(外部サイトへ飛びます)

基本有料ではありますが、初月30日間は無料で使えます。その後サイトのPV数に応じて月額の費用が変動するシステムです。

詳細な使い方はここでは割愛しますが、不正なクリック・インプレッションを駆除する方法としてはかなり有効なツールと言えます。

過去に不正クリックで悩まされた僕のクライアントさんも、このツールを使ってIPブロック対策を講じ、広告制限が解除された事例があります。

また、Google公認のプラチナ・プロダクト・エキスパートである竹中文人氏のブログで推奨されているツールなので、信頼性に関しては期待できそうです。

というわけで、不正クリックの疑いがある場合は、放置せずリサーチアルチザンを導入して不正クリックIPをアクセス除外していきましょう。

Ad Invalid Click Protectorじゃダメなの?

はい、Ad Invalid Click Protectorは導入しても効果はほぼ期待できないと思ってください。

【Ad Invalid Click Protectorが微妙な理由】

1.プラグインコードを広告コードに組み込む必要がある
2.よって組み込めない自動広告には対策できない
3.スマホやタブレットからのアクセスは防げない(閲覧ユーザーの8〜9割はスマホとタブレット)
4.不正クリックという深刻な課題に対し、2016年から運用されているのにユーザーが30,000人程度と少ない

これは広告埋込プラグインのWPQUADSにある不正クリック防止機能でも同様のことが言えます。

「不正クリック対策 プラグイン」で検索してよく見かける名前ですが、このプラグインが不正クリック対策に真に効果的であれば、世界中のユーザーがシェアしまくっててもおかしくないはずです。

でも実際はそこまで人気がないわけで、AICPの有効性についての信憑性はそこまで…という感じなのだろうと推測しています。

導入しても全く無意味というわけではありませんが、お守り程度だと割り切りましょう。

Twitter拡散を停止する

Twitterでブログ記事を拡散すると、低品質なトラフィックを呼び込んでいると疑われる可能性があります。

そのため、SNSでサイトURLを貼り、ユーザーを過剰に呼び込む手法はペナルティリスクを高めます

また、現時点で広告制限を受けている、トラフィックの品質チェックが入っている場合は、SNSでのURL宣伝を直ちに中止してください。

なぜか?2つの理由について解説します。

SNSからのトラフィックが「低品質」と見なされる理由

Googleはトラフィックの品質について、

「サイトのアクセスの大部分は、検索から流入したユーザーであることが望ましい」

と考えているようです。

ようです、というのは、これはプログラムポリシーに明確に「Twitterはダメ」という記載がないからです。

しかしAdSenseヘルプフォーラムで見かける「広告制限」のトピックへの回答を見ていると、高確率で「SNSで拡散するのは良くない」という文言が出現します。

彼らはTwitterが嫌いで、適当なことを言っているのでしょうか?いいえ、そうではないはずです。

検索エンジン流入を「高品質」、それ以外からの流入を「低品質」と分類している理由は、「検索エンジンを迂回して不正なトラフィックを呼び込もうとする手法を対策するため」ではないかと推測できます。

仮に、あなたがTwitterやyahoo知恵袋などで

「この記事を最後まで読んでくれた人には500円あげます」

とプロモーションをしたら、おそらく検索外からの流入は急増するでしょう。

他にも、

  • ブログ村ランキングに登録して「ぜひ来てください!」と宣伝する
  • 5ちゃん掲示板やヤフー知恵袋で自分のサイトURLのリンクを貼りまくる

も結果的には同じことです。

検索エンジンからすると「不正を働いてアクセスを稼いでいるのではないか?」と疑われても、こちらには無実を証明する術がありません。

もちろん「そんなことするはずないじゃん」が大多数だと思います。

でも残念ながら検索エンジンのAIには、あなたが悪質なプロモーションを行っているかどうかを判別する術がないので、

「SNS流入のトラフィックは操作されている可能性があり、検索流入と比べて相対的に低品質である」

と位置づけてコンテンツの品質を評価しているわけですね。じゃないと、検索エンジンは使わないでTwitterユーザーが増えてしまい、Googleにとってはあまり好ましくない状況が生まれてしまうわけですから…。

というわけで、質の高いトラフィックを獲得するためには、検索エンジンを迂回する仕組みを利用しないこと。コツコツ高品質なコンテンツを作り、上位表示させ、検索エンジンからやってくるユーザーを増やすのが

「遠回りなようで、いちばんの近道」

であることを覚えておいてください。

Google AdSenseのレポートをチェックする

Google AdSenseのレポートをチェックすることで、無効なクリックや無効なインプレッションを早期に発見することができます。

AdSenseレポートにはたくさんの機能がありますが、不正クリックについて調べる場合はカスタムレポートが便利です。

このレポートの作成方法は以下の手順で簡単に作ることができます。

レポートを検索の右にある「+」をクリックし未保存のレポートを作成する。

次に、ペンのアイコン(統計情報の編集)をクリックし、

  • 推定収益額
  • ページCTR
  • クリック率
  • CPC
  • クリック数表示回数
  • インプレッション収益

にチェックを入れ、それ以外はクリアして「適用」。

これをすることで、クリック率と収益の関係数値が一度で全部わかるようになります。

レポートの数は非常に多いため、カスタムレポートで必要な部分だけ抜き出せるようにしておくと便利ですね。

右側にある「保存」ボタン横の「…」をクリックで保存先を選べる

そして不正なクリックの形跡を発見した場合は、スプレッドシートでDLかスクショにして、Google Driveへアップロードしましょう。制限なしで共有URLをコピーすれば、連絡フォームでデータが共有できます。

インターステイシャル広告には要注意

インターステイシャル広告を利用することで、広告のポリシー違反を招く可能性があります。

「AdMob および AdSense のプログラム ポリシー」のページには以下のような記載があります。

過度の繰り返し
インタースティシャル広告を過度に表示してはいけません。何度も表示するとユーザーの利便性が損なわれ、偶発的なクリックを招く原因ともなります。

不適切な導入方法として、次のような例が挙げられます(ただし、これらに限定されません)。

ユーザー操作(クリック、スワイプなどを含むが、これらに限定されない)が発生するたびにインタースティシャル広告を表示する方法。アプリに表示するインタースティシャル広告は、ユーザー操作 2 回につき 1 回以下の頻度にする必要があります。ここでいうユーザー操作には、アプリ内の [戻る] ボタンのクリックも含まれます。
表示したインタースティシャル広告をユーザーが閉じた直後に、別のインタースティシャル広告を表示すること。

AdMob および AdSense のプログラム ポリシー インタースティシャル広告の導入における禁止事項より

要するに、ページ遷移が起こるたびにインターステイシャル広告を表示させることは、ユーザーの利便性を著しく損なうから許可しない、と言っているわけです。

これらがユーザーのページ離脱を誘発し、SEOを低下させる原因になる可能性は高いと思われます。それを許可しているGoogleの評価も下がり、広告主の広告にユーザーはたどり着かないでしょう。

もっとも、インターステイシャル広告の煩わしさ以上に、あなたのコンテンツが魅力的であれば、ユーザーは米粒サイズのバツ印をクリックして記事を読んでくれるかもしれませんが…。

アドセンス広告に頼らない収益構造にするのであれば問題ありませんが、あなたがAdSenseを収益のメインストリームに据えたいと考えているならば、インターステイシャル広告導入については慎重になるべきです。

【重要】広告制限を受けた原因を分析したら、AdSenseへ連絡する

以下に該当する場合は、放置せずに必ずGoogleへ報告しましょう。

AdSenseの広告制限を受けた
「サイトのトラフィックの品質を調査しています」と言われたとき
確認クリックの制限を受けたとき

不正なクリックが増加している
不正なクリックに対処した

サイトがなんらかの広告制限を受けてしまった場合、Googleからメールが届きます。

そこには広告制限を受けた理由と、最後に「問題が解消されれば30日間以内に広告制限は解除されます」と記載してあると思います。

これはマジで焦る

見ようによっては「問題が解消されなければアカウントを閉鎖する」とも読める一文だけに非常に焦ります。

広告制限を受けた場合、すぐに復旧させる方法はありません。早ければ10日〜14日、通常は3週間から1ヶ月かかります。それ以上の時間を要した方もいますが、最終的には解除されるので安心してください。

ただし「原因が解消されれば解除される」と言っているわけなので『放置して待つ』はあまり得策とは言えません。

少なくとも自分なりに原因を追求し、対策を取ったことを報告する必要があります。

必ず「無効なクリックの連絡フォーム」へ報告しましょう。

報告の窓口はこちら▶無効なクリックの連絡フォーム

無効なクリックの連絡フォームは、基本的には「広告制限を受ける前に行う手段」です。

「不審なクリックが発生してるけど私のせいじゃないですよ!」をアピールするものですが、「広告制限を受けたら意味がないのか?」といえば、個人的にはそうではないと考えています。

ここで報告をしたからといって解除が早まるか?という保証はどこにもないのですが、少なくとも「品質改善がなされず、プロセスも明らかでない」対応よりはマシです。

仮に「対応したけど報告しなかった、結果アカウント閉鎖になった」場合、

「やれることはやっておけばよかった…」

と後悔するのではないか?と思うのですよね。どうでしょう。

そうならないためにも、いかなる状況にせよ広告制限を受けた場合は、まずやっておいて損はないんじゃないかなと思います。

無効なクリックの連絡フォームの書き方

以下に、記載例を紹介します。

報告の書式について、決まったフォーマットはありません。

また、AdSenseヘルプコミュニティのプラチナ・プロダクト・エキスパートのChicoさんという方の言説を借りると、連絡フォームで果たすべき目的は以下のとおりです。

基本的には、無効なトラフィックが発生した原因を調べ、それについての調査内容、特に重要な事が対策になります。(アナリティクスでこれからは調べます。(報告します。と言う様な必要はないので、その様なことを書いてもほとんど効果はありません。)無効なクリックを防止するプラグインを入れます。と言う様な話ではかなり説得力は弱いです。)

AdSenseヘルプ

要するに、

  • 状況を具体的に報告
  • 問題発生の仮説
  • 具体的にどんな対策をしたか

の3つをなるべく具体的に伝えることです。「やります」じゃ弱いってことですね。

不正クリックが濃厚な場合は、ID除外まで対策したほうが良い?

不正クリックが原因っぽいなら「ID除外やった方がいい」です。

Googleは不正クリックが発生しているサイトを、「広告主へ損害を与えているサイト」と疑っています。それが改善されるまでの制裁措置として広告制限をかけているわけですので、あなたがやるべきことは一つ。

疑いを晴らし、AdSense広告の収益化権利を取り戻すことです。

この状況を別の事例で例えるならば、

あなたが派遣したアルバイトが働いてる時間だけレジの釣り銭が合わないんだけど??

ようなものでしょうか。

そのとき、あなたが従業員を派遣する会社の経営者なら、おそらく

  • 申し訳ありません
  • 顛末はこうで
  • 原因はこうで
  • 対策はこうしました
  • 今後再発防止に努めます

というように、状況を精査し、「報告と対策」を誠意を持って伝えるよう努力するはずです。

「異常が出ていることをとりあえず連絡したから大丈夫」という考えではなく、問題発生の当事者として責任を持って対応することを心がけていきましょう。

【テンプレあり】無効なクリックの連絡フォームの雛形

2022年にクライアントさんが広告制限を受けたとき、僕も一緒に連絡フォームへの文面を考えて雛形を作りました。

参考▶無効なクリックの連絡フォームで報告するテンプレート

良ければご参考までに置いておきますので、コピーしてお使いください。

注意!ただしそのままコピペすると「なんかこれ前にも見たな…」と怪しまれるかもしれないのと、少々文面が固く「ガチ謝罪文」みたいな内容となっているので、必ずカスタマイズされることをオススメします。

収益源を断たれた状況を生み出さない/いち早く解消するためにも、手間暇は惜しまずに確実に対応していきたいですよね。

AdSenseに関する質問は専用フォーラムが確実

もしあなたが今現在AdSenseの広告制限を受けている場合は、AdSense公式のヘルプコミュニティで、AdSenseプロダクトエキスパートに直接質問するのが確実です。

外部サイトへ▶Google AdSenseヘルプコミュニティ

回答者はプラチナからブロンズまでランク分けされおり、そのランクによって専門性を推し量ることができますが、こちらから「◯◯さんお願いします」と指名はできません。


彼らはGoogle検索システム、AdSenseの仕組み、プログラムポリシーに精通している専門家として、豊富な知識から解決方法を提示してくれます。

ただゴールドやプラチナランクのエキスパートは、専門的な見地から具体的な回答をしてくれる可能性が高いです。(たまに難しすぎて何言ってるかわからないことも…)

無効なトラフィックで広告配信が制限が制限されたトピックへの回答



回答者のエキスパートは、Googleの社員ではなくあくまでボランティアです。よってGoogleのアルゴリズムを完全に把握しているわけではなく、100%正確で納得の行く回答が得られるとは限りません。

あくまでも善意で解決法を提示してくれているわけですので、期待しすぎないように。場合によってはポリシーに書いてあることをそのまま回答されることもあり、はぐらかされているような気がしてイライラすることもあります…笑

それでも、SNSで質問するよりかはずっと丁寧な回答が期待できますので、ぜひ頼ってみましょう。

相談時する際は状況を詳しく説明しよう

ヘルプフォーラムで質問する際には、回答する側が状況を理解しやすいようにできるだけ具体的に説明しましょう。

発生の経緯
考えられる要因の仮説
行った対策
具体的な数字

数字や状況を具体的に伝えることで、より具体的なアドバイスを受け取る可能性は高くなります。

逆に、

情報量が不足している
意見と事実を混同している
数字がない
礼節やマナー

このような質問には、親身になってアドバイスしてくれる人はいないでしょう。

ちなみにサイトURLを記載すれば具体的な回答を得られる確率は高くなりますが、ここでサイトURLを記載して相談すると、自分のウェブサイトが全世界に公開されます。

なんかやだな〜と思ったらURLは明かさず、状況を詳しく説明するに留めておきましょう。

まとめ

さて、広告制限を受けないための予防として、あるいは受けてしまった際の改善として思いつく限りの対策をお伝えしました。

  • 広告制限を受けた理由を知る
  • AdSenseポリシーを読み込む
  • 自己クリックや自己インプレッションをしない
  • 広告プレースメントの問題を解決する
  • 不正クリックBotによる攻撃を対策する
  • Twitter拡散を停止する
  • Google AdSenseのレポートをチェックする
  • 広告制限を受けた原因を分析したら、AdSenseへ連絡する
  • AdSenseヘルプコミュニティへ質問する

項目はたくさんありますが、いっぺんに全部やろうとするとパンクしてしまうかもしれないので、1つずつ確実に対処していきましょう。

不正クリックによる広告制限は完全に防ぐことは出来ないとは言え、日頃からAdSenseレポートの数値をチェックし、以上を感じたら早めにAdSenseへ連絡して先手を打っておくことで、制裁措置を予防することは可能なはずです。

加えて、ユーザービリティを向上させ、離脱されにくいエンゲージメントの高いサイトを構築していくことや、サイトへのトラフィックの分母を増やし、無効クリック分の損失を収益でカバーできるようになれば、さらに広告制限のリスクは下げられるはずです。

覚えておいていただきたいのは、不正クリックによる広告制限は、必ずしもAdSense狩りではないということ。

外部要因の可能性もあるし、内部要因もあります。まずは自分を含めて疑ってみて、出来る対策は全部やっていくことが大切です。頑張って下さいね、応援してます。

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