ブログで文章を書いていると、「コピペとリライトの境界線って?」という疑問が湧いてくると思います。
リライトとは、「意味は同じだけど全く別の文章にすること」です。「なんかコピペっぽいかも」と感じられる時点で、参照元にはたぶんコピペってバレてます。チェックツールでも簡単にバレます。
基本的に文章は自分の言葉で書くものです。楽して他人の文章を借りてきても、評価はされませんし、場合によっては検索エンジンのペナルティに留まらず、「犯罪」として処分されるリスクも秘めています。
コピペとリライトの違いと、どうすればコピペ認定をされずに済むかについて解説したいと思います。
ブログの記事コンテンツに著作権はあるのか
結論から言うと、ブログのコンテンツや、場合によってはSNSの発言でさえ著作権があります。
著作権法第二条及び第十条の例示には、こう記載があります。
[box06 title=”著作物の定義”]
- 思想または感情を創作的に表現したもの
- 文芸、学術、美術、音楽の範囲に属するもの
[/box06]
「思想または感情を創作席に表現したもの」ということは、ブログの記事やSNSでの発信、アフィリエイトプログラムのセールスコピーなども、著作権に守られる対象になるということです。(あまりに短いorありふれたものは除外)
よってつまり、「誰かのブログの文章を勝手にコピペしてネットで公開するという行為」もまた、著作権侵害にほかなりません。普通に犯罪ですし、軽い気持ちでコピペして、万が一相手側に提訴された場合は、
個人であれば「10年以下の懲役or1,000万円以下の罰金」
法人であれば「1億円以下の罰金」
という刑罰が下される可能性もあるわけです。
なので、コピペは絶対にやってはいけないタブーなんです。
ただし、例外としてこれらは著作権が無いと考えられます。
リライトとコピペの違いって何?
本人はリライトのつもりでも、客観的に見れば「ただのコピペ」にしか見えない一例として、こんな軽率なケースが当てはまります。
- 文章の意味は同じで、一人称や口調、語尾を変えただけ
- 文章の意味は同じで、単語の並び方を変えただけ
小手先のテクニックで微修正しても検索エンジンにはすぐにバレます。
Googleやyahooなどの検索エンジンはコピペを評価しません。ペナルティとみなされ検索圏外へ飛ばされます。また、2016年に起きた「WELQ事件」では、大手企業サイトが運営するキュレーションメディアのパクリが暴露されたことも記憶に新しいと思います。
大切なのは、「自分の意見・言葉で書く」ということ。
自分のよく使う単語や言い回し、クセって誰しもあると思います。無理に参考にしたサイトっぽく書くのではなくて、あなたらしい、味のある言葉で文章を書くことが重要です。
リライトのNG例とOK例
例えば、千葉県松戸市にあるラーメン屋さんを紹介する記事を書くと仮定しましょう。
【NG例】
当然ですが、こういうのは完全NGです。
僕がオススメするラーメン屋は松戸の「中華そば とみ田」だ。2019年の食べログでもランキングで1位だし、あそこのつけ麺の味は最高だよ。
私がオススメするのは松戸の「中華そば とみ田」です!食べログ2019でランキング1位なんです!あそこのつけ麺の味はほんと最高!
文章類似度算出ツールでの比較結果、類似率は83.2%という結果に。そりゃそうです。語尾と一人称を変えただけですから。
とはいえ、例えばランキング形式でお店などを紹介する場合、どうしても譲れないキーワードが出てきますよね。
「ラーメン 松戸 中華そば とみ田 2019 食べログランキング1位 つけ麺」
既知の事実や、実在の固有名詞を使うことは著作家に半ではありません。問題は、文章による表現の剽窃がなのであって、「誰かの創作」をコピペするのが駄目だということです。
では、その場合どんな風にコピペ認定を回避すればよいのでしょうか?
【OK例】
例えば、「文章に付加価値をつける」という方法があります。
僕のイチオシするお店は千葉県松戸市にある「中華そば とみ田」。食べログ登録件数38000軒の中で頂点の評価は伊達じゃない。いつもつけ麺を頼むけど、口コミでは「極上焼豚ごはん」も人気みたいだ。ちなみに朝6時半から並ばないと食べられないこともあるそうだから、行く時間には気をつけて!
これで類似率は46.8%。
人によってはまだ類似率が高い、という人もいると思いますが、文章が長くなるほど類似率は下がる印象です。40%以下でないと駄目、という人もいますが、下限は扱うテーマや文章量によっても変わってくるでしょう。
ここで意識したのは、「情報量の追加」です。元の文章には含まれていなかった情報を組み合わせることで、提供する情報に付加価値をつけたわけですね。
ただ、それも「自分の言葉」で書かずによそから持ってくるだけだと、「コピペ+コピペ」でただの最悪なコピペ集合体として評価されませんので、あくまでも「自分の感想・考え・意見を自分の言葉で書く」という視点を見落とされないようにしてください。
どうしてリライトじゃなくコピペになってしまうのか
そもそも、コピペになってしまうのは原因があります。
- 誰が書いても同じような内容になってしまうテーマ(人気ランキング、法律や制度、病気などは個人の知見を挟む余地がないため被りやすい
- SEO評価を狙ってサジェスト、虫眼鏡の頻出キーワードを組み込むとどうしても似てしまう
- 書いてる本人があまり詳しくない、知らないからついパクリになってしまう
扱うテーマによっては他のサイトと差別化するのが難しかったり、個人的な見解を挟む余地のない法律や制度は内容が類似してしまう傾向があります。
あとは、初心者で慣れない内は、上位表示されているサイトを参考にして書くこともあると思いますが、スラスラ書けないからと言ってコピペして楽しよう、という発想は長続きしないのでやめましょう。
解決法は、読者の悩み・疑問解決に役に立つ「付加価値」を加えること
検索者は、わざわざあなたのサイトに来る理由きて、貴重な時間を投じて文章を読みます。
そこで、「どっかで見たことある話しか書いてないじゃん」ということが分かった瞬間に即離脱されます。場合によっては開いた瞬間に離脱されるでしょう。
だから、リライトの基本は「参考にした事柄にあなたなりの付加価値をつける」ということを意識してみてください。
読みにくい、わかりにくい部分を改善する。
すべての情報を網羅しているサイトが必ずしも、読みやすくユーザビリティに優れたページであるとは限りません。
コンテンツの構成や、読者の理解をさらに促すことが出来る表現方法が可能だと感じたならば、それを改善することは立派な「付加価値」です。
自分の言葉で書く。感想・意見を加える。
その「事実・事象」について詳しく知りたければ、ウィキペディアでも読んでおけば充分わかります。
わざわざ検索して調べるのは、そこに個人の「知見と体験」が含まれていないかが知りたいのです。
中華そば屋に行こうとしているけど、何時から並んで、何番目くらいだったのか、券売機はどのへんにあるのか、スープが切れる可能性はあるのか、あるとしたら何時くらいか…などなど。
という風に、読者がどんな悩みを抱えて、どんな疑問を解決するためにあなたのページを訪れたかをしっかり想像した上で、そのニーズを満たすような文章構成にすることが望ましいでしょう。
もし参考にしているライバルサイトに、「この情報が無いな」というポイントに気付けたら、そこを補うのがあなたの役目です。
場合によっては引用する。が多すぎはNG。
【引用とは】
- すでに公表されている著作物であること
- 「公正な慣行」に合致すること
- 報道、批評、研究などのための「正当な範囲内」であること
- 引用部分とそれ以外の部分の「主従関係」が明確であること
- カギ括弧などにより「引用部分」が明確になっていること
- 引用を行う「必然性」があること
- 「出所の明示」が必要(コピー以外はその慣行があるとき)
引用について引用してみました。ちなみに、
- 本文より引用のほうが多いと著作権違反(主従関係が明確でない)
- 引用を改変すると著作権違反(引用部分が明確になっていない)
ここけっこう間違えているケースを見かけるので注意しましょう。
権威性のある情報や一次ソースは自分の言葉で書くよりも「引用+リンク」のほうがあなたの意見や感想を裏付ける論拠にもなりますが、
引用の文字数はGoogleの評価にカウントされません。なので1000文字引用しても文字数カウント的には0なので必要最低限にとどめておくべきですね。
それでも書けないなら、今は書く資格がないということ。
それでもどうしても自分の言葉で書けず、文章の語尾や前後を入れ替えるだけになってしまうようなら、残念ながら今のあなたにはその記事を書く資格がないのかも知れません。
全く知らないテーマで1000文字2000文字書くのは単純に苦痛ですし、体験や意見もなく、ネットの情報の真贋も見極められないようなコンテンツには残念ながら価値がありません。
そのテーマについてもっと研究するか、もっとスラスラ書けるようなテーマに変更したほうが時間の無駄にならないかもしれません。
最近はトレンドサイトなどで、「ニュース情報でデマ情報が拡散され名誉毀損で訴えられる」なんて話題も増えてきていますが、書いてはいけないことを書いて自分の首を締めている人たちはやがて淘汰されます。
情報のソースはきちんと確認して明らかにし、自分の言葉で書くというのは情報を発信する側にとって最低限の責任です。
また、リライトばかりやっていると、文章力も自分なりの思考も育たないし、長期的に見てあまりメリットがあるようには思えません。
やはり自分が関心を持てて、自分なりに考え体験を持って、文章として情報を発信していく習慣を身に着けたほうが、結果的に文章力もタイピング速度も上がるので書くのが楽になりますし、何より楽しいですよ。
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