2021年5月頃から、明らかにアドセンス審査の難易度が明らかに上がっています。
難易度というか、評価の基準が変わったと言うべきか?感覚ではありますが、5記事そこらでバンバン通過していた4月以前とは打って変わって通りづらい印象を受けます。
一見クオリティがものすごく高くても、「有用性の低いコンテンツ」という新しい基準によって不合格判定を下されたり、反対に、一見有用性が低そうなコンテンツ(母への感謝、200文字、うちの猫可愛い、50文字)を含むブログが通過していたり。なんだか基準が以前に比べて謎です。
ので、これからのアドセンス審査の通過基準を探るべく、『受かったサイトを観察しまくってなぜ受かったかを分析するシリーズ』を不定期で更新していきます。一応、全30回くらい目指します。
尚、ここで紹介・分析対象にしているサイトは、Twitterで合格報告をしているブログです。特にブログ運営者の方に了解を頂いてるわけではないので、削除のご要望があればお問い合わせからご一報ください。
審査通過ブログの概要
さっそくですが、今回分析するブログの概要です。
- 副業会社員のブログ
- SNS運用あり、フォロワー数170名ほど
- 2021/5/15立ち上げ、2021年6/7審査に、2回目の審査で合格
- 通過時の記事数は29記事
- 1記事あたりの文字数は平均800文字前後(200〜1700文字程度)
- 少ない記事だと200文字程度のものもいくつかある
- 見出しや目次がない記事も散見される
- カテゴリー数まさかの21個
- オリジナル画像多数(著作権違反はなし)
- アフィリリンク広告は大量に含まれている
「量じゃなくて質が大事」とはよく言われますが、着目すべきは文字数とカテゴリー数。見出し、目次のない記事も目立ち、ユーザービリティへの配慮の基準値を知ることが出来、非常に興味深く観察させていただきました。
ソーシャルからのどれくらいのトラフィックが発生しているかは想像ですが、記事投稿ごとに10〜20のファボがついているので、それ以上の流入があった可能性が高いと思われます。つまり、「毎日2〜30人が見に来て、滞在している」実績をもっているということですね。
生地自体のボリュームは比較的少ないですが、コンテンツの切り口が面白いなと感じます。
『あまり難しいことを考えずに、特にSEOは無視して自分の好きなことを書いていけばアドセンス審査はやがて合格する』
のお手本のようなブログだと思います。
ブログのジャンルは?
ジャンルは雑記です。驚いたのは、21個という多すぎるカテゴリー。
正直ここまでカテゴリーが多い審査通過ブログも初見ですが、
「カテゴリー数はいくらあっても構わない」
「1カテゴリー1記事でも全く問題ない」
を裏付ける結果となったのではないかと。カテゴリーの内訳の一部は以下。
- ブログ収益化
- 家庭菜園
- キャンプ、DIY
- 自作レシピ、食べ歩き
- 株式投資、不動産投資、ポイント
- ファッション
- アルコール(マジか)
- 近所紹介 …etc
カテゴリーは雑多ですが、記事のどれもが「この人しか書けないだろうな」という切り口で書かれている印象。多趣味な人はご自身のこれまでのチャレンジを振り返ってみると良いですね。深さ・浅さはあまり重要じゃなく、『◯◯やってみた結果』の記事はやはり独自性を出しやすい傾向にあります。
ただ例外というか、、、「自分オススメのお酒の飲み方」って。アルコールの話いいの?
Googleさん、あんたのポリシーどこいったんや…。
まあアルコールは1記事だけでしたが、「道端の草をベランダの庭に植えてみた」みたいな面白いこと実験していたり、投資やポイ活の話もすべて独自の体験を自分の言葉で書かれていて、オリジナリティを感じます。
少なくとも僕にはこの方と同じ記事を書くことが出来ない。なぜなら体験していないから。
サイトの外観・デザインについて
メニュー類やサイトデザインについては、特筆すべき点はないです。
- プロフィール(あっさり)
- お問い合わせ
- サイトマップ
- プライバシーポリシー
- 見出しがない記事が多い
- なので目次が生成されていない記事も
- altタグは記述なし
- 画像キャプションはあり
最近通ってるブログのほとんどがaltタグの記述をスルーしているけど、アドセンス審査の合否にはあまり影響が無いと考えて良いかもしれません。
また、目次や見出しの欠落も「わかりやすさ・見やすさ・操作性が大事だ」と述べる「AdSenseのお申し込み要件」を満たしていない気がするけど、それよりもコンテンツの質の評価が上回ると考えられますね。
なぜアドセンス審査を通過できたのか?僕なりの考察
結論として、なぜこのサイトが通ったのか?への自分の考えをまとめます。
- とにかく体験ベースの記事が大事
- 自分の言葉で書く
- 基本は読者目線で
- SNS経由でページビューが発生している
- 最低限のメニュー設置でOK
- SEOはあまり意識しなくてOK
次点
- 更新頻度の高さ
- コンテンツの量
といったところでしょうか。
何よりこのブログの特筆すべき点は、
29記事中3記事を除く26記事が、タイトル検索で上位表示されていたこと。※タイトル検索については後述
審査通過してから10日ほど経過しているので不正確な部分もありますが、ほぼすべての記事が、検索エンジンから独自性・有用性を認められていたことを意味します。
驚くべきことに、文字数200文字の「家庭菜園」の記事でも1位表示だったし、660文字のアルコールの記事も1位表示でした。マジかよ。
またこのことからわかるのは、
- ブログ全体の専門性・一貫性
- 文字数
- 広告の有無
などはアドセンス審査に置いてそれほど意味を持たず、。
明らかなアフィリ誘導の記事でも独自のエピソードが含まれていればOK。ただしタイトルのキーワード構成はある程度サジェストや検索ユーザーの思考を配慮した形跡があるので、やはり無視はできないように思う。
まとまりが無くなってきたのでこの辺にして、一つだけ気になっている点を述べておしまい。
更新頻度やコンテンツボリュームは考慮されるのか?
今回の審査ブログの運営者の方は、毎日更新を続け、約30記事で審査に提出されています。
5月は例外もありますが少ない記事数で通過した事例が少なく感じますが、1つのブログにおけるコンテンツの充実については評価が「ゼロ」なのかといえば、決してそうではないはず。
というのも、インデックス圏外の評価の低い記事がいくつかあっても、それを上回る数の高クオリティ記事があれば、ブログ全体の評価はあがるはずだ、という仮説が成り立つんじゃなかろうか?と考えるわけです。
ただし気になるのは、Googleのウェブマスターであり、トレンドアナリストの John Mueller氏の、
『更新頻度は検索結果に影響しない』
『量よりも質が大事』
という確信めいた一言ですね。
「Webコンテンツは少なくともこれぐらいの分量であるべきだ」といった最低限の長さというものはないし、1日に投稿しなければならない最低限の記事数というものもない。そればかりか1サイトの最低限のページ数というものさえない。
ほとんどの場合は、量よりも質が大切だ。
我々のアルゴリズムは明確に、質が高くユニークで、人を惹きつけるコンテンツを提供するサイトを発見して上位表示しようとする。
自分のサイトを最高にしようすること(つまり質の高いコンテンツを作ること)に取り組むのが大切なのだ。分量や更新頻度を意識してコンテンツの質に気を遣わないのは、問題だ。
https://support.google.com/webmasters/forum/AAAA2Jdx3sUZOfwb2gaOeo/?hl=en&gpf=%23!msg%2Fwebmasters%2FZOfwb2gaOeo%2FrJW63sbXLFAJ&msgid=rJW63sbXLFAJ
そうは言っても、
・質の高い5記事を含むブログ
・質の高い30記事を含むブログ
の比較であれば、程度を度外視すれば後者の評価が前者を上回るのは確実ですし、実際のところどうなんだろうね〜といったところでしょうかね。
あるいは、1ヶ月毎日記事更新したことで、「持続的にコンテンツを生み出しており、ユーザーにとって(あるいはGoogleの広告収益増加にとって)有益なサイトである」という高評価を得た可能性はないだろうか?
審査通過するブログのクオリティが激しくばらついているだけに、そんな邪推もしてしまうってもんです。
とりあえず、今回の考察はおしまい。
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